Denkitunes Labo

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インディ・ジョーンズ最終話「さらばインディ!」

はろー電気チューンズです。

最近立て続けに映画の注目作品が公開されて大変な日々です。先月の6月はスパイダーバースの2作目やDCコミックのザ・フラッシュもありましたし、何といってもインディの最新作にして最終作も公開されています。

これら全部語りたいことがいっぱいなのですが、今回はやはりこれで見納めということでインディ・ジョーンズについての感想を書こうと思います。

 

インディ・ジョーンズと運命のダイアル

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そもそもインディ・ジョーンズという映画は、私にとって映画というものを初めて「これが映画というものなのか!なんて面白いんだ!」と認識して、映画を好きになるキッカケとなった作品です。インディを観ていなかったらここまで映画好きになっていなかったであろう大事な作品と言えるでしょう。

さて、インディシリーズ最新作の5作目にして最終作です。インディ・ジョーンズのシリーズは1作目「レイダース 失われた聖櫃(アーク)」が1981年公開なので、42年もの間続いているシリーズです。とはいえ、40年以上も続いているのに5作しか無いという変わったシリーズでもあります。2作目のインディ・ジョーンズ 魔宮の伝説」1984年公開で1作目の3年後に公開、3作目の「インディ・ジョーンズ 最後の聖戦」が1989年公開と2作目の5年後に公開されています。なので3作目までは80年代に割と普通にサクサク作られていたと言えますね。3作目の最後の聖戦のラストがあまりに完璧だったため、作り手も観客も一旦ここで「完結!」と納得したのでした。

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そんなこんなで、シリーズはまだ続くという話は、この後も浮かんでは消え浮かんでは消え、もう年数も空きすぎたので流石にもうないだろうと思っていた2008年に4作目インディ・ジョーンズ クリスタルスカルの王国」が公開されました。前作から19年もの期間が空いたものの制作総指揮はジョージ・ルーカス、監督スティーブン・スピルバーグ、主演ハリソン・フォードと主要メンバーも変わらずだったため、期待値も高まり、私もワックワクで劇場へ走って行ったものでした。内容は賛否ありますが、2点の問題点を除いて私は結構満足しており、60代のインディも渋くてよかったです。

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ちなみに2点の問題点とは、宇宙人です。

特に猿のくだりは今でこそ笑って観れますが、当時はなかなか擁護しかねる辛いシーンでした。

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↑猿とのターザンシーン

全体的にもちょっとユルい展開の映画だったので「これで終わりかあ…」と複雑な心境でもありました。

ちなみにこの2008年ごろは期間の空いた続編ブームで、ランボー最後の戦場」「ダイハード4.0」なんかが公開されています。

そして、4作目からさらに15年後の今年2023年にようやく5作目の今作インディ・ジョーンズと運命のダイアルが公開されました。しかし!時間が経ちすぎてしまったことによって、ジョージ・ルーカススピルバーグは現場から離れてしまい(一応製作となっているけど)主演はハリソン・フォードが続投というものの、やはり監督がスピルバーグからジェームズ・マンゴールドに変わってしまったのが残念でした。マンゴールド監督は「フォードVSフェラーリの監督なのでかなりのやり手ですが、やはりインディといえばスピルバーグなのでそこは残念でしたね。

フォードVSフェラーリの感想はコチラ。

denkitunes.hatenablog.com

 

そもそも15年前の2008年と言えば「アイアンマン」が公開されMCUが始まった年ですからね。その間にアベンジャーズエンドゲームまで行って、スパイダーマンノーウェイホームまで行っちゃってる訳で、今年がフェーズ4終わってフェーズ5だー、とか言って訳なのでいかに長い期間が経っているかがわかりますね。

 

さてここからは、物語上のネタバレは避けますが、ネタ的なことは多少ネタバレした感想をお送りします。何にも知りたくない人はさっさと映画を観に行ってください。

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(良かった点)

次から次へと見せ場の連続でこれぞ連続活劇!これぞインディ!という展開で最後までワクワク観ることが出来ました。今作は前作なかった馬に乗るシーンもあって満足度アップです。また、前作がユルかった反動か、今回は結構シリアスというか緊張感があって最後までゆるむことがなかったのも良かったです。

冒頭の過去シーンがとても良くて、AIだかCGだかわかりませんが、若いインディを見事に甦らせていて、正に最後の聖戦の続編を観ていると思えて素晴らしかったです。第2次世界大戦末期のドイツでの列車バトルでのお宝争奪戦という「こういうのが観たかった!」シーンをキッチリ観せてもらえて嬉しかったですね。と、同時にこんなに違和感なく再現できるのか…と現代の映像技術に驚かされました。

今回はお宝が良かったですね。アンティキティラのダイアルというマクガフィンを持ってきたところが映画自体のワクワク感を高めていると思いました。実際のアンティキティラ島の機械とは微妙に違う感じですが、実際の物もアルキメデスとの関係が示唆されているようで、うまいところ持ってきたな〜という感じでした。さらにロンギヌスの槍も出てきたり、その辺のお宝ワクワクはなかなかのものでした。

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そして、ラストの超展開も前回の宇宙人より今回の方が、インディの世界観とテーマ的にも私としては飲み込みやすかったし、素直にビックリ出来ました。この絶妙なビックリ超常現象が正にインディのラストという感じでとても良かったです。

 

(悪かった点)

まだ一回しか観ていないのでアレですが、悪かった、不満な点も挙げていきましょう。

まず、オープニングのパラマウント映画のロゴからのオーバラップするお約束がない!これは出だしからガックリ。4作目までちゃんとやっていたのに何故今回はやらないの!


www.youtube.com

↑これがないと

タイトルが良くない!というか、邦題の「と」が要らない!ハリポタ感が凄い出てしまい残念な感じに。今更ながら「インディ・ジョーンズ 運命のダイアル」でいいのではないか。

スターウォーズもエピソード6が、「ジェダイの復讐」がいつの間にか「ジェダイの帰還」に変わったのでこれもシレッと直してくんないかなぁ。

ヒロインのヘレナのキャラがイマイチよくわからない。お金にしか興味ない女で毎回インディを煙に巻いていくキャラなのかと思いきや途中から特にキッカケもなくインディと協力関係になるのがわからない。せめてなんか変わるキッカケが無いと観る側としては飲み込みづらいかな。

 

最終作とはいえ、哀愁漂い過ぎ。そんなにインディの老後を寂しくしなくてもいいんじゃないかなと思いました。前作のラストが息子に見守られながらの結婚式だっただけに、そこからそんなに落とさなくてもいいんじゃあないか。ラストも泣かせにきているなんでしょうが、そういう泣きを求めているんじゃ無いんだよなあ。と思いました。

そしてなんと言ってもエンドロールのインディのテーマ!なんであんな静か〜な曲でしんみり終わるの!インディなんだからジャンジャカジャン!で終わりなさいよ!スッキリしないよ。

 

今回一番感じたのは、スピルバーグがやっぱすごいなとということでした。だってレイダースの冒頭の、ジャングルから洞窟に入って命からがら脱出し原住民に襲われて飛行機で脱出する一連のシーンってたった12分くらいしか無いんですよ。どーやったらそんな短い時間にあれだけのことをぶち込めるのか、改めて恐れ入ってしまいますね。ちなみに、最後の聖戦の冒頭、ヤングインディの最初の冒険と大人になったインディが因縁の決着をつけるまでも14分しか無いんですよ!どーなってるんだ?編集のマイケル・カーンが凄いのかもしれませんけどね。

今作の運命のダイアルもそうだけど、最近の映画は長過ぎる!ジャンルにもよりますが、アクション映画やヒーロー映画なんでもっとテンポ良く展開して短くして欲しいです。

しかし、クリスタルスカルは冒頭のシーンは24分あってスピルバーグも腕が落ちたのかなあと思わされました。(それでも短いけど)

 

ちなみにツッコミどころが多いとか理屈が分からんとかはインディシリーズはそういう映画なので私はあまり気にせず笑って観てます。

 

と、いう訳でインディについて褒めたり文句言ったりして来ましたが、なんせまだ一回しか観ていないので吹替版も含め、これから何度も観てみようと思います。吹替版は子供の頃金曜ロードショーで慣れ親しんだ村井国夫さんなんでそれだとまた印象が変わるかもしれませんね。

とは言え、インディは80年代の3部作が全てで、その後の2本はTV版の「ヤング・インディ・ジョーンズのようなスピンオフくらいの温度感で観るのがいいのかもしれませんね。

つまり「運命のダイアル」は面白かったけど、80年代3部作が神過ぎなのでそれに比べると物足りないところもあるけど、普通に面白い冒険活劇映画だと思います。

なので劇場でそんなインディがやっているのだから、映画好きはやはり走って観に行ってください。

 

 

でわでわ。

 

 

 

 

とりあえず過去4作をこれでおさらい。そのうち5作セットのボックスも出るのでしょう。