ハロにちわ。電気チューンズです。
先週なんですけど話題の韓国映画
パラサイト 半地下の家族
を観てきました。
ネタバレなし感想です!(ほぼ)
映画「パラサイト 半地下の家族」とは?
「殺人の追憶」や「グエムル 漢江の怪物」などで世界的にも有名な韓国の監督ポン・ジュノの最新作ですね。
最近は「スノーピアサー」とか「オクジャ」などハリウッドで撮っていましたが今回は本国に戻っての監督作です。
殺人の追憶やグエムルなどにも出演しているソン・ガンホが今作も主演しております。
カンヌ映画祭でパルム・ドールを受賞し、韓国語の韓国映画にも関わらずアカデミー賞の作品賞にノミネートされる(外国映画賞でなく作品賞)という快挙を成し遂げております。
そんなに面白いのかというと
面白いです。
あらすじ
ソウルのビルの半地下に住むキム一家はワーキングプアに苦しんでいたが、長男が友達の紹介で山の手に住むお金持ちの家に家庭教師として入り込むことに成功し、続いて長女、父、母とお金持ちの家に雇ってもらい、一家で寄生(パラサイト)していく。
しかしその後恐ろしい不幸が襲ってくるのであった…。
みたいな話です。ネタバレはしないで紹介するとこんなもんです。これ以上書くとネタバレ警察が飛んできますので注意が必要です。
みどころ(どんな映画?)
基本的にこの映画はコメディです。まあブラック・コメディなんですが、キム家族がお金持ちの家に一人一人潜入していくところはまるでスパイ映画のようでハラハラドキドキの展開で楽しいです。身分を偽り、他人のふりをして演技しながらお金持ちの家に寄生していくのが「そんなんで大丈夫」「油断してるとバレるよ」と物語に引き込まれます。
ところがコメディ調の前半から一転、中盤以降とんでもない展開が待っており、「この映画はどこに向かっているのだ」と不安が恐怖に恐怖が絶望に変わっていきます。
最終的に心の置きどころのない「これを観てどういう気持ちになれと言うのだ」というラストにびっくりします。これぞポン・ジュノ監督の真骨頂!
私、観る前はこの家族がお金持ち家族を乗っ取ってしまう、荒木飛呂彦の漫画「魔少年ビーティー」の「そばかすの不気味少年事件の巻」みたいな話かと思っていましたが
全然違いましたw
話はそれますが、ジョジョの荒木飛呂彦先生の初連載漫画「魔少年ビーティー」めちゃくちゃおもしろいので必読です。
映画の背景 (韓国の格差社会)
韓国は現在もの凄い格差社会らしく、中小企業がほとんどなくなってしまって、富裕層か貧困層かしかないというかなりヤバい状況らしく、この映画もそんな中生まれたと言えるでしょう。
しかし、最近「ジョーカー」とかジョーダン・ピール監督の「アス」、「万引き家族」など世界中で格差社会をテーマに映画が作られてるのも、世界的に格差社会化が進んでいるのかもしれませんね。
↓過去のジョーカーの感想はコチラ
この映画のポイント「臭い」
この映画ではその格差社会の象徴として「臭い」を扱っているのが面白いですね。いくら小綺麗な格好したり、勉強が出来たり出来ても「くさい」と言われちゃったら、なんかもうどうしょうもないですよね。(まあ映画では流石に直接的には臭えとかいわれないですけどw)貧乏暮らしで染み付いた臭いが一種の呪いのように半地下家族にまとわりつき、いくら頑張っても富裕層には成れないのかという絶望感が強烈に響いてきます。
なんで半地下?
ちなみにソウルは地価がめちゃくちゃ高いらしく、比較的家賃の安い半地下に住むしかないそうです。ソウルは北朝鮮の攻撃に備えて建物にシェルターを作っているところが多く、そこを安く貸して貧困層の人達が住むという状況らしいです。大変です。
みどころ(豪華なセット)
この映画のもう一つの魅力は豪華なセットです。
豪華と行ってもセット自体が半地下のきったない家だったりするのですが、細部まで作り込まれておりとてもセットには見えない凄い完成度なのです。こんなお金のかけかたもあるのかと出来上がったセットの汚さと裏腹になんて豪華な映画なんだと感心してしまいます。
↑これがセットなんです!
↑半地下は水圧が低いのでトイレが高い位置にあるみたいです。落ち着かないわ〜w
そんな訳で脚本、演技、セットとどれも素晴らしいので映画としての評価も高くアカデミー賞作品賞ノミネートも納得です。
個人的にはちょっとラストが長いかなと思いました。私の趣味としてはもっとスパッと終わるのが好きです。
でもまあ傑作であることには違いありませんね。
今年は1月から面白い映画が多いですね。
重いテーマではありますが基本エンタメな娯楽映画なんでそんなに構えずに、
是非映画館で鑑賞してください。
でわでわ。
ポン・ジュノ監督。ソン・ガンホ主演。未解決殺人事件を追った実話の映画です。なんでも最近犯人が特定されたとか!
超必見です。
私未見!これも早くみなくては!世界は格差社会なのだー!