こんばんにゃ電気チューンズです。
先日観てきました。
ロッキーVSドラゴ:ROCKY Ⅳ
あのアガる映画No. 1のロッキー4の再編集版ということです。これは、コロナ禍で暇を持て余した脚本・監督・主演のシルベスター・スタローンが改めて見直しているうちについついアレもこれも直したくなり、じっくりと再編集して作り上げたディレクターズカット版のロッキー4という訳です。
今さらロッキーの説明はいいですよね。
と言いつつ、一応ロッキー4を簡単に紹介しておくと、
ロッキー4 炎の友情 として、1985年に公開(日本では1986年公開)された、ロッキーシリーズの4作目です。脚本・監督・主演は勿論シルベスター・スタローン。そしてそのロッキーに立ちはだかる文字通り最大の敵イワン・ドラゴ。ドラゴを演じるはこれでデビューしたドルフ・ラングレン。
かつての強敵(とも)アポロ(カール・ウェザース)の仇を打つべく、ロッキーはロシアに乗り込み壮絶なトレーニングの末ドラゴと激闘を繰り広げる!
え?何それ少年ジャンプ?友情努力勝利?と言うアカデミー賞を取ったロッキーの1作目から遥か極北まで行ってしまったようなアクション映画なのです。えっ?アクション?ロッキーってスポーツドラマ映画じゃないの?と知らない人は言うでしょう。しかしこれはアクション映画なのです。もはやアクション映画(またはバトル映画)としか言いようがない。
更に、80年代のカッコいい音楽もたっぷり聴けるMTVのような一面もあり、まさにエンタメの化身の様な映画です。
ちなみに、ロッキー4では結構ホントにパンチを当てており、スタローンは空手有段者のドルフ・ラングレンのパンチで集中治療室に4日間も入ったとか。血圧が260にもなってマジで死にかけたらしい。
1. オリジナルと再編集版の違い
さて、この再編集版は前のと何が違うのかと言うと、42分もの未公開カットを追加して元々あったシーンと入れ替え、結果上映時間94分にしたというものです。つまり、かなりオリジナルにあったシーンがカットされて、未公開シーンがそこへ入れ替えられているということです。大抵ディレクターズカット版とか言うと、元々よりかなり長くなってしまいがちですが、娯楽映画制作マシーンのスタローンはそんな事はせずに、元々とそんなに変わらない上映時間に仕上げてきました。流石です。
さて、これがどんなバージョンになったかと言うと、簡単に言うと若気の至りで作った過去作をスタローンが年取ってから観て、ちょっと恥ずかしいなって思ったシーンや、ちょっとやり過ぎたなぁ… ってシーンを削除したって感じですかね。
結果、ロボットのシーンが無くなり、政治的な要素が減り、アポロのシーンが増えたって感じですかね。編集マジックによって前のとは結構解釈が違うようにもなっているのも面白いですね。
つーか観たことない人はロボットってなんだよと言うでしょう。俺も知らんよ。だって出てたんだもん。
↑ほらね
2. ネタバレ感想・解説
そんな訳でロッキーシリーズが大好きな私は当然これも観てきた訳です。
再編集版にネタバレもない気がしますが、一応今回はネタバレしていきます。
その前にまず私の観た感想。
前の方が良かったw
さて、何が変わってどこが良かったのか、オリジナルとどう変わったのか、ザックリとネタバレもしながら解説していこうと思います。ロッキー4を観ている前提でいきますので、観ていない人は再編集版を映画館で観てから、何だったらオリジナルをアマプラででも観てから、読んでくださいね。
再編集版もロッキーやアポロの心情をより深く描いていていいところも勿論あるのですが、やはりロッキー4はエンタメの化身の様な前のやつの方が私は好みですね。クライマックスに向けてガンガン盛り上がっていってラストのカタルシスたるや類をみないレベルだったオリジナルを今回のが超えている気はしなかったです。
勿論前作やり過ぎちゃったシーン、アメリカとソ連の国旗グローブがぶつかって爆発w
とか、
さっきのロボット
とかをカットしたかった気持ちはわかるんだけど、ロボットのシーンをカットしてしまうと、私の好きなポーリーの出番がめっちゃ減ってしまったのと、ロッキーJr.の出番もほとんど無くなってしまい、ラストバトルをJr.が友達と応援する燃えるシーンも一緒に無くなってしまったのが残念です。
何よりもラストでそれまで敵意剥き出しだったソ連の観客達がロッキーの闘志に打たれてスタンディングオベーションしてしまうところも控えめだったし、ゴルバチョフ書記長が思わず拍手してしまうところも、黙って帰ってしまうシーンに変わってしまっていたのも残念でした。普通の人は、はやり過ぎだったところを今の時代にあったシーンに直して良くなったと思うのでしょうが、私はオリジナルのありえねーだろコレって言うくらいぶっ飛んでるロッキー4が好きなので、ここを控えめにされてもなぁ、と言う気持ちでした。
でもアポロの葬式で前作では結構クールなロッキーが、今回のではボロ泣きのロッキーで、こっちの方がロッキーらしいなと思い、ここの直しは良かったと思いました。思わず貰い泣きしちゃいました。
アポロ対ドラゴ戦もオリジナルではアポロがほぽ虐殺されていた一方的な試合でしたが、今回のではアポロがもう少し頑張っている感じに変わってましたね。でもロッキーがタオルを投げ込もうとすると、アポロが「NO!!」と言って拒むのでタオルを投げれなかったために、アポロがやられてしまうオリジナルの方がアポロの試合に対する執念が出ていて良かった気がしました。(再編集版では投げようとする寸前にアポロがやられてしまう様に変わっています)
3. 歌のコーナーは健在
ところで、ロッキー4は90分ちょっとの映画のクセに何故かカッコいい歌がほぼフルコーラスでかかるシーンが4回もあるという半分ミュージカルかよという映画なのですが、これだけシーンやカットの差し替えをしているにも関わらず、何故かその歌のコーナーがそのままなのが笑えました。てっきりドラマ性を重視してこういう歌のイメージシーンなんかはカットだろうと思ってましたが、何故かコレらは健在。コレらはしっかり残ってましたw
ジェームズ・ブラウンのライヴまで観れちゃいますw
フルでかかる「No Easy Way Out」1番だけでいいだろw
そのくせシリーズで唯一ロッキーのテーマ「Gonna Fly Now」がかからないという特殊な作品なのですが、今回てっきり曲もシリーズ一貫して定番の曲に差し替えると、思っていたんですけどね。
しかし、ロッキー4はトレーニングシーンの曲や試合の曲が神がかっているので差し替えられなくてヨカッタです。
ところーが、最後の最後にやっちまったのが、ラストの曲を神曲「Hearts on Fire」からロッキー3のテーマソング「Eye of the Tiger」に差し代わっていたのです!やはり「Hearts on Fire」でガン上がりして終わって欲しかった。例えついさっっきフルでかかったとしてもだ。
この曲もカッコいいんだけど、やっぱりこの曲はロッキー3の曲なんですよね〜
とまあ色々文句も言ってきましたが、全て私の感想。好みです。今この令和にロッキー4が劇場で、それも4Kリマスターでワイドスクリーンになって音も5.1chで観れるんだからともかく必見な訳です。やはり劇場の大スクリーンの大迫力で観るロッキー4は最高だった訳です。
今のところ配信もソフト化の予定もないみたいなので一生後悔する前に是非劇場でロッキーの勇姿と全盛期のスタローンを拝んで来て下さい。
でわでわ。
なんとロボットのフィギュアがあるじゃあないですかw 微妙に高いなw
サントラも熱いですよ。でもHearts on Fireは劇場バージョンの方がカッコいいのだ。