どうも電気チューンズです。
アメリカで公開されてから待たされること1年!
コロナの影響をなんとかかわして公開されました。そして観てきました!
出たー!
凄いものでシリーズ5作目にして1作目から40年弱!(1作目は1982年公開)
↑1作目のランボー(若い!
これ程映画で同じ人物を演じる俳優もいないでしょう。ジョン・ランボーを演じるスタローン主演の最新作です!
それもラスト・ブラッドの名のとおりこれで完結編(!)
前作の「最後の戦場」は邦題だったけど今回は原題がラスト・ブラッドな訳で、どうやらこれで完結編ってことなんでしょう。
スタローンはもう1人ロッキー・バルボアと言う映画史に残る人物も演じておりコチラもスピンオフを合わせると8作(!)もあると言う前人未到の大スターな訳です。
ランボーの過去作についてはコチラで
あらすじ
ベトナム帰還兵のランボーは数々の戦いを終えようやく故郷のアリゾナに帰り、牧場でようやく平穏な生活を送っていました。
旧友のマリアばあさんの孫ガブリエラを娘同然に育て、10年が経ちました。
しかし、ガブリエラがメキシコの人身売買組織に拉致されてしまい、ガブリエラを取り戻すべくランボーは再び戦いの場へ乗り込んでいく。
そんなお話です。シンプルやな〜
今作はアメリカではすでに2019年に公開されてましたが、なかなか日本公開が決まらず日本のランボーファンをイライラさせていましたが、ようやく公開です。
なんでこんな日本公開が遅れたかと言うと、
全米でコケた
みたいです。前作「ランボー 最後の戦場」はそこそこヒットした上に評価も高くウハウハだったのですが、今作ラスト・ブラッドのアメリカでの評価や評判が軒並み低く、1作目の原作者デビッド・マレルからもクソ映画の烙印を押されてしまっていたのでした。
予告編はコチラ
シルベスター・スタローン主演!『ランボー ラスト・ブラッド』本予告 最後の勇姿編
予告の通りランボーのトレードマークである長髪やハチマキもしていないので心配はしていましたが、そんなにコケるとは…
さて、そんなハードルが地面にめり込むほど下がった状態で私観てきました。
それも時間が合わなくて吹替版で…。
ランボーの完結編!!
ネタバレ無し感想
まずネタバレ無し感想はと言うと、
思っていたより良かった!
ただし、あまりに壮烈で無情でグロいため、面白かったー!とはなりませんでしたね。
でも、良いと思います!
暴力描写とグロが前作と同等かそれ以上なため耐性がない人は避けた方がいいかもしれませんね。
故郷に帰って10年くらい真っ当な生活をしていたためランボーがシリーズで一番喋り、時には笑ったりもするので、寡黙でコミュニケーション不全のランボーとかなりギャップがあるため、シリーズファンもなんか別人みたいと思うかもしれません。
ストーリーとしてもなかなか暗く救いもないので、せっかく前作「最後の戦場」で故郷に帰れたと言うのに、まだランボーにこんな地獄を味合わせるのかと怒ったファンも多いかもしれません。
逆に言うとシリーズを観てない人はナメてたジジイが最強の殺人マシーンだったモノとしてみればなかなかな映画として観れるかもしれませんね。
スタローン映画と言えば耐えに耐えて貯めに貯めた男の怒りを爆発させる展開こそ王道なので、この「ラスト・ブラッド」も私は満足しております。
極端な暴力描写も、そこまでの敵役のコイツは生かしちゃおけね〜感がタップリ出ているのでヤッチマイナー!と納得の復習劇でした。
似ている映画と言えばチャールズ・ブロンソンの「狼よさらば」などのポール・カージーシリーズに近いかもしれません。自警団のビジランテものとして。
そんな訳で極端な暴力描写も辞さない復讐劇でクソ野郎共を皆殺しにする映画を見たい人にはおすすめです!というかこれを超える映画はないですw
そして、
ここからはネタバレ有り感想です。ランボーには思い入れが深いので今回のブログは長いですぞ!
ネタバレ有り感想
それでは順を追ってみどころポイントと残念ポイントを挙げていきましょう。
ちなみに暴力描写も書いているので苦手な人はグッバイ。
みどころポイント1
故郷に戻って平穏に暮らして10年間。ランボーが何をしていたかと言うと、牧場経営し普通に暮らす反面自宅の地下に巨大なトンネルを掘っていました!
なんと未だにベトナム戦争時のPTSDは消えておらず、セルフセラピーのためなのか、かつての敵ベトコンのトンネルを自宅の地下に再現していたのでした!
ランボーは未だに病んだままでした…70歳なのに…
残念ポイント1
ランボーがよく喋る。
無口で無表情なのがランボーのトレードマークですが、今回はよく喋り、笑ったりもします。
物語上も10年以上経っているので、寡黙なランボーも新しく得た家族のおかげで普通の人間として人と接することが出来るようになったのでしょうが、観客はその過程をみていないので、あまりによく喋るランボーが「この人ほんとにあのランボー?」「スタローンの別キャラじゃね?」とどうしても前作までのランボーと地続きに感じないところがありました。
前作「最後の戦場」のランボーはその前の「怒りのアフガン」から20年も経っているにもかかわらず、ちゃんと年取ったランボーその人として描かれていたと思います。
ランボーが別キャラに見えてしまったのはちょっとマイナスポイントですね。
残念ポイント2
ランボーとは思えない無策な潜入!
ランボーがこの10年我が娘のように育ててきたガブリエラが、「本当のお父さんに会ってみたい」とメキシコに行ってしまうのですが、まあ案の定危険なクラブで怖いお兄さんに捕まり人身売買組織に拉致されてしまいます。
当然ランボーは単身メキシコまで乗り込んでいきます。
しかし、敵のアジトに乗り込んでいく際、真正面からズカズカ入っていってしまい当然メキシカンマフィアに囲まれてしまいます。
こんな大勢に囲まれてどうすんだ?やべえぞランボーと思っていると、なんとランボーはそこで素直にボッコボコにされてしまいます。
まんまかよ!どうしたかったんだよw
いくら歳行っているとはいえ、アフガンでソ連軍の基地に単身潜入して捕虜を救出したランボーとは思えない行動にちょっとガッカリでした(´・ω・`)
みどころポイント2
しかしそこに潜入するまではスゴかった!アジトの場所を聞き出すために、マフィアの下っ端を捕まえ、いきなりナイフを足にぶっ刺し、鎖骨を指で引っ張り出すランボー!いくら恐怖のメキシカンマフィアでもこれには聞いてもいないお袋の性癖まで喋りそうな拷問でしたな。
ランボージジイになって更に残酷度が上がっておりますw
(しかしその後にあっさりボコられるのがなんとも残念な展開…)
みどころポイント3
敵が怖い!
なんせメキシカンマフィアなんで今世界で一番怖い人たなんじゃないかな。その残虐ぶりはここでは書けないほどです。
その組織のボス、マルティネス兄弟!
特に弟がいい感じ怖くて良かったですね。
真ん中のワイルドなメキシカンなすびが弟。左が兄。
残念ポイント3
助けてくれるジャーナリストの女性がご都合主義な感じとそもそもこの人いる?
みどころポイント4
みどころというか、この映画、普通のアクション映画とは一線を画しているのが、無情な展開。
拉致されたガブリエラは、ボコボコにされたランボーが4日も眠りこけている間に、シャブ漬けにされた上に強制売春、挙げ句は衰弱死してしまいます。ナンテコッタイ
あまりにも救いのない可哀想な展開。娘を救えず「なんで俺じゃないんだ」と悲しむランボーがホント可愛そうでした。
救いはないですが、実際メキシカンマフィアを怒らせたら無事で済む訳なく、それも4日も経ってしまっていたら、まあ当然の結果なのでしょう。
この容赦ない展開もスタローンの「こいつはガキ向けのアクション映画じゃないんだぜ」と前作同様の気迫を感じました。
これが娘は無事でした!ってなると一気にご都合主義のただのB級映画になってしまっていたでしょう。
みどころポイント4
また前後しますが、4日間寝て復活したランボーは再度マフィアの売春宿にトンカチ一つで乗り込んで行きます。
しかし今度は次から次へと出会った男は誰であろうとトンカチでボッコボコにしていきます!ナイフだと返り血とかで逃げる時に目立ってしまうからなんですかね。やはりランボー!殺人マシーンは健在だった!よかった!
救い出したガブリエラは死んじゃいますけどね…
みどころポイント5
メキシカンマフィア以上に恐ろしいランボー!
残虐非道で有名なメキシカンマフィアを相手に復讐していきますが、その手口がすげー恐ろしい!
さっきの超おっかない兄弟のなすびの方の弟をブチ殺すランボーですが、殺すシーンこそないものの、仲間が駆けつけると、なすびは首チョンパ!多分相当恐ろしい目に合わせた上での斬首なんでしょう。
それもその生首を帰り道で車からポイー。
この人を怒らせちゃダメだよーってのがよくわかりますねw
残念ポイント3
やはりランボーは長髪の方がいいなぁ
百歩譲ってもハチマキはして欲しかった!「怒りの脱出」で仲間の女性を殺された時のように…
↑「怒りの脱出」での怒りのハチマキ。
みどころポイント6
ハードコア版ホームアローン
メキシカンマフィアをトラップ満載の自宅までおびき寄せ、もはやスプラッタ映画のような処刑ショーを行うランボー。もはやトラップ処刑のアミューズメントパーク状態!
次から次へと1人1人トラップで始末して行く姿はやはりランボー!やはりゲリラ戦こそランボーの真骨頂ですね。それもトラップにかかったザコ敵をいちいちデカい口径の銃で頭を吹っ飛ばしていく念の入れよう。
やはり次々と仕掛けたトラップが決まっていくのは映画的快楽がありますね。(ただイチイチグロいですけど…
みどころポイント7
敢えてボスは殺せるのに殺さず追い詰めていくランボー。無線での殺し文句も久々に聞けて嬉しい。
ランボーの無線での殺し文句と言えば、
「怒りの脱出」の自分を見捨てたCIAの司令官に「命もらいに行くぜ」や、
「怒りのアフガン」のソ連軍のボスに「貴様何者だ?」と聞かれ「お前の悪夢だ」と返したのが有名ですが、今回も長めの殺し文句をかましています。「心臓をもぎ取って殺す」ってさ。
みどころポイント8
有言実行のランボー。心臓をもぎ取ると言ってホントにもぎ取る人初めて観たよw
敵のボスを弓矢で壁に打ち付けてからのランボーナイフで胸を引き裂き、文字通り心臓をもぎ取ってしまうランボー。ちゃんと相手にホレお前の心臓だぞと見せる年の入れよう。おそロシア。
みどころポイント9
毎回「怒りの〜」とサブタイトル付けられてたシリーズですが、今回が1番怒っています。なので殺し方も1番念入りに残虐になっています。
やはり家族をゴミ同然に扱われて殺されたら人はここまで怒るのです。当たり前です。でも実際は法律や戦闘能力の無さなどが邪魔をして諦めるしかないのです。法に裁いてもらうしかないのです。「復讐は何も生まない」とか言って。
無念を晴らせない人達に代わって仇を討つ!これこそ映画でしょう。フィクションでなければ実現出来ないからこその映画なのです。
これこそスタローンの言いたかったことではないでしょうか!
ここでジョジョ第6部エルメェスの復習論を引用しておきましょう。
まとめ
そんな訳で色々言いましたが、どうやらみどころポイントの方が圧倒的に多いみたいですね。
残念ポイントのランボーよく喋る問題も、元々ランボーは心を許した人(トラウトマン大佐)には結構喋っていたので、10年間と言う月日が本来のよく喋る男に戻っていったと脳内で補完すれば、まあイケる!(・・・何がイケるのかわかりませんが
そもそもランボーという映画は、元グリーンベレーのベトナム帰還兵のランボーが戦争を終えて帰国したところ、とある田舎町で保安官に嫌がらせ行為を受けたうえに不当に逮捕され、さらに嫌がらせをされまくったことで怒りが爆発!町の警察、さらに軍隊相手にたった一人で戦争を始めてしまうというものでした。最後は逮捕されてしまうどちらかと言うとアメリカン・ニューシネマのようなアンチヒーロー映画だった訳です。
今作も1作目と同じく戦場ではなく民間地が舞台となっており、殺人マシーンのランボーが日常の場で暴れるとどうなってしまうのかを描いており、原点回帰した感じですね。
メキシカンマフィア相手にたった一人で戦争をふっかけてしまうあたりは正にランボーだし、1作目の原題「FIRST BLOOD」に対し、「LAST BLOOD」できれいにシリーズを締めている気もします。
いらないでしょー
なんか一気に安っぽくなったというか、ジャンプの打ち切り漫画みたくなったというか、これが最大の残念ポイントかもしれませんね。
(ひょっとして吹替版で観たから余計そう感じたのかも…
イスに座って死んでいくのかと思いきや最後に急に馬に乗ってどっか行っちゃうしw
これで完結編感が一気に薄れて「あれ?まだ続くの?」って感じになっちゃいましたね。
とまあ、色々書きましたが、やはりランボーの最新作にして完結編(多分)のランボー ラスト・ブラッド。
グロや暴力描写耐性があれば是非劇場で鑑賞してください!!
でわでわ。
改めてシリーズを振り返るのもいいかもしれませんね。
なんか新しいバージョンが出ていますね。何が違うんだ?